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テニスの王子様をバトル漫画として考察してみる

昨日に引き続きテニプリ長文記事第二段!
今回はバトル漫画だ!

バトル漫画というのは、言うまでもなく戦う漫画。
戦いといっても色々ありますが、バトル漫画というのは互いに物理的な攻撃をしあって倒れた方の負け、倒した方の勝ち、というような戦闘を繰り返す漫画です。
有名どころでは中盤以降のドラゴンボール、ワンピース、ナルト、HUNTER×HUNTER、ジョジョの奇妙な冒険といったあたりですね。
純粋に徒手空拳での格闘技だけで行われるもの、武器の使用なども含まれるもの、魔法や超能力のような非科学的な要素をも積極的に含むものなどでジャンルを分けることが多いです。ちなみに上に挙げた漫画は全て、非科学的な要素を含むバトル漫画です。
テニスの王子様もバトル漫画扱いするなら非科学的要素ありの漫画でしょう。分身とかオーラとかコピーとか。
そしてテニスの王子様には、一般的なバトル漫画とは異なる要素が存在します。
第一に、テニスの試合であることです。
いや、当たり前なんですけど、テニスの試合での勝利条件は、
相手より先に6ゲーム獲得することです(両者5ゲームとると7ゲームが勝利条件になりますが)
相手を戦闘不能に至らしめることではありません。
いや、試合続行不可能な怪我すると負けですけどね。
あまりに河村隆対石田銀戦のインパクトが強かったせいか、相手を棄権に追いやることを殊更に取り上げている感想サイトも見受けられますが、棄権による決着はテニスの王子様においてもイレギュラーな結末であることはここで断言しておきます(ネタにマジレス、的な話かもしれませんけどね)
青学の今年の公式戦、14試合59戦中、途中棄権があったのは4戦。
数で言えば10回に1回以下です。
まあ10戦出場して棄権負け1回、棄権勝ち1回、両者棄権1回と出場試合の3割に棄権が絡んでる人が約一名いますが。
つまり大部分は通常通りの試合展開で勝敗が決まっているわけです。
バトル漫画と分類しても彼らのやっていることはテニス。
主流はボールを拾う技、ボールを拾わせない技です。
そしてテニスの団体戦である以上、個人として負けてもチームとして勝ち上がったり(幽遊白書とか烈火の炎でもあるけどさ)、試合に負けても上司や仲間に殺されるような殺伐とした展開に縁がありません。
自分とこの顧問にボールぶつけた部長や試合に負けた部員には鉄拳制裁が掟という学校も存在しますが。
そんな中でも、テニスの王子様はバトル漫画と呼ばれていることがあるには、ひとえに「バトル」として成立しているからでしょう。
テニスの王子様は、超常能力のような技を駆使して戦う超人じみたプレイヤーが数多くいますが、彼らの戦いはそういった超常能力の披露にとどまらず、技同士の駆け引きも精緻に行われています。
よほど実力差があるプレイヤー同士の試合でもない限り、単一の技で勝つケースが皆無です。
絶対に破れない技というのが、作中殆ど存在しないのです。
例えば跡部の、相手の死角を一瞬で見抜く「氷の世界」には手塚ゾーンが天敵です。
これは手塚ゾーンでボールを引き寄せれば、氷の世界によって死角をつこうとしてもゾーンに引き寄せられてしまう(狙った場所にボールが行かない)からです。
ならば手塚ゾーンは無敵かといいますと、その時点で既に手塚ゾーンは破られた技だったりするのです。
越前対跡部の二試合前、手塚対樺地戦で手塚が零式ドロップショットで手塚ゾーン(正確には、手塚ゾーンをコピーした樺地ゾーン)を破っています。おそらく零式ドロップショットにかけるスピンが手塚ゾーンの干渉力を上回るか、零式には蜉蝣包みのような回転無効の特性がある(そのくせ、自分は回転をかける)のでしょう。
しかしその零式ドロップショットはさらに以前の比嘉中戦、木手によって簡単に打ち返されてしまっています。
しかしその木手は手塚の百錬自得の極みの前に一方的な敗北を喫しますが、後に
・パワーが強すぎると(倍返しをさらに倍返しとか)返しきれない。※1
・あえて強烈な球は撃たずに、倍の威力で返されても打ち返せるような弱い球を打つことで自分の安全を確保しつつ、その範囲内で緩急をつけて手塚の打ち損じを誘う。※2
2種類の方法で百錬自得の極みは破られています。しかし破られた2試合、いずれも手塚は勝利しています。
これはテニスの王子様が自分が持つ中で最高難易度の技が破られれば即敗北、を意味しない漫画であることが分かります。
跡部様も氷の世界が破られてなおタイブレークまで行きましたからね。
むしろ、「スタミナ」だとか「雨天下でも練習を続けてきた経験」といった地味な要素がクローズアップされる機会が多いです。
バトル漫画のお約束にして人によっては飽きられている「戦闘中に突如パワーアップしての逆転」展開も時々は使いつつ、そればかりにならないように頻度は抑えられています。
海堂対神尾戦なんか、偶然できたブーメランスネイクは以降一度も成功せず、試合を打開する鍵にはなってなかったりします。
「未完成の技を試すも、大した問題もなく実用できた」展開は異様に多いですけどね。
そういった大技が目立つ場面以外にも、(天気予報ができるほど洞察力が研ぎ澄まされた)桃城が太陽が邪魔になるような軌道の打球を放つ→天才忍足、即座にボールの姿を直接追うのを諦め、影を頼りにボールを打とうとする→その試みを察知した(洞察力以下略)桃城がジャンプして自分の影でボールの影を隠すという流れはテニスとしてはどうなのよと思いますが、起こっている事態に対し、自分の出来ることを駆使して対処するというバトル漫画的な展開としては非常に理にかなったものなんですよ。
天気が読める、相手の心理が読めるという桃城の特性が無理なく発揮されています。
相手の忍足も太陽でボールが見えなくなったぐらいでやられっぱなしにならずに対処法を思いつくこそ桃城の凄さが際立つわけです。相手の実力も立てた上で桃城の洞察力の驚異を示す名シーンです。
テニプリでは昨年の、もしくは他地区の実力者という触れ込みで登場したチームがあっさり負けたり、青学と対決済みのライバルが噛ませ犬になったりする展開も多いですが、上記のように要所要所では噛ませに頼らない描写もちゃんと使われています。
その辺がバトル漫画として面白いと呼ばれるのに一役買っているのは言うまでもないでしょう。


※1:「倍返しされたものをさらに倍返しされちゃあ…」と青学部員は言っていたが、手塚が一方的に負けるためには樺地が倍返しの倍返しを返せる必要がある。コピーの樺地ができてオリジナルの手塚ができない理由は明確ではないが、パワーの差に理由を求めるのが一番しっくり来る。

※2:才気煥発の使い手である千歳がこの方法で破っていたが、この方法自体には才気煥発は必要ない。成功率100%とはいかないだろうが。





第二に、彼らの特殊能力一般を表す用語が存在しないことです。
気、悪魔の実、忍術、念能力、スタンドといった、彼らの持つ能力全て(含まれない例外的なものもあるが)を言い表す言葉がなく、それ故に折角解説されても読者に伝わりにくかったりします。
「百錬自得の極み」は無我の爆発的パワーを左手一本に凝縮して回転・威力などを倍返ししてしまう究極奥義。対する千歳の「才気煥発の極み」は頭脳活性型の無我。一球ごとの戦略パターンを瞬時にシミュレートし、最短何球目で決まるかを見ることができる。これもまた完全無比の究極奥義なる解説を何言ってるのか分からないって方が多かったみたいです。
これを無我という言葉を適当に念とかオーラに置き換えた上で適当に補足すると、
「無我の境地」は全身にオーラを張り巡らせることにより身体能力を引き上げる。その上、脳の記憶中枢に作用して、記憶から他人の技のイメージを引っ張り出して自身の肉体で再現する、操作系の念能力でもある。ただし、引き出せるのは技のイメージのみで、その根底にある戦術などは引き出せない。周囲から見るとプレイスタイルが一貫していないようにも見えるだろうし、実際一貫していないことも多いだろう。
「百錬自得の極み」は上記の「無我の境地」の変異版で、「硬」により左腕一本にオーラを集中させるため、攻防力が倍増する。ただし片腕でできる技以外は使えなくなる。また、記憶中枢にもオーラが行かないため記憶から技を再現することも不可能であくまで直前の打球の倍返しに特化した能力である。
「才気煥発の極み」は脳を強化する強化系の能力で、演算力が飛躍的に上昇。
試合展開を完全にシミュレートし、詰め将棋のように双方が最善手を取った場合にどのように勝てるか、手数も経過も含めて把握することができる。
手塚の百錬自得とは違い、敵に緩急をつけられても全くマイナスにならない応用力がこの能力にはある!!
詰め将棋よりは複雑なテニスにおいても1対1では完全にでき、1対2でも千歳は可能だと言っていたが2対2では読みきれないようだ。まして6人でのバトルロイヤル的な論戦を読むなど無理で、シミュレートしたはいいが一瞬で読みを覆されている。


みたいなことが可能になるというか、ついてる補足自体も念能力のくくりでつけることが可能になったものだったりします。
しかもこれは、無我の境地が視覚的にオーラのようなもの(オーラって断言されてますが)を出しているからこういう書き換えが無理なくできるんであって、テニプリの技の大部分はオーラなんて出しておらず、それを念能力で置き換えようとすると強引極まりないものになってしまいます。
というかそもそも、他作品の設定でモノ語るなよって話です。
体術幻術忍術全てはチャクラを練ることが基本だとか、オーバーソウルには霊と媒介が必要だとか、そういうのがテニプリにないから語りづらい。そもそも元来バトル漫画じゃねーよ。
特殊な能力の下敷きになる設定が皆無なので、ボールにトップスピンをかけるなどの通常のテニスの技術と「スポット」や「つばめ返し」など明らかに異常な技の境目を設けることも難しかったりします。
よってあまり真面目に考察すると楽しくなくなったりするので、人間吹っ飛んだり光ったりしたときに凄いと素直にリアクションとったほうが楽しめると思います。


それでもあえて分類とか考えてみる!
・剛球
波動球やビッグバンなどの威力がある球。
相手のラケットを弾き飛ばす、ガットを突き破る、相手自体を吹き飛ばすなどして返されることを阻止する。
場合によっては対戦相手をKOしてしまうようなことも……

・速球
スカッドサーブやレーザービームなどの速い球。
相手に追いつかせない、反応させないことで返されないことを目的とする。
なお、物理法則に則れば速い球は威力もあるはずなのだが、この漫画では必ずしもそうとは限らない。バトル漫画においてスピードとパワーが完全に別物になっている例は多いのだ。
神尾の音速弾のように、速球であり剛球でもある技も存在はする。

・ピンポイント
非常識な精度で特定の場所を狙い打つこと。
綱渡り、ムーンボレー、コードボール、鉄柱当て、破滅への輪舞曲など。

・回転
ボールに回転をかけることにより、ボールの軌道などを操る。
大きく分けるとバウンドの時点で変わるものと、それ以前から軌道が変わるものに別れる。
中には相手の返球の軌道にまで干渉する非常識な技もある。
ツイストサーブ、スネイク、つばめ返し、スポット、手塚ゾーン、零式ドロップ、COOLドライブ、飯匙倩、S・S・A・S、神隠し、百腕巨人の門番など、このカテゴリーに含まれる技は実に多い。

・スピード
足の速さ、反応の速さなどによる捕球範囲の広さ。
単純に速い以外にも、一本足スプリットステップや縮地法などの技でスピードアップを図ることもできる。

・アクロバット
ジャンプしたりスライディングしたり分身したりしてボールに追いついたり、変わった体勢からボールを打つこと、及びそれを組み合わせた技の総称。
ムーンサルト、ドライブB、菊丸印のステップ、超ライジング、海賊の角笛など。

・ダブルス用
大石の領域や誘導陣形、変装入れ替わりなど、ダブルスならではの技。

・オーラ
オーラを出す。効果は技によって様々。
無我の境地、猛獣のオーラ、同調、百錬自得の極み、才気煥発の極み。

・その他
上記のカテゴリーのどれにも属しそうにないとても非常識な技。
純粋さゆえのコピー、演舞テニス、お笑いテニス、データテニス、盲目テニス、超洞察力、心を閉ざす、モノマネ、氷の世界、悪魔赤也など。

8カテゴリー+その他か。随分多くなっちゃったー。
しかもそれでも微妙に分類しづらい技があって困る。羆落としとか波動球無効化とか。
何でもかんでもその他に放り込むのも芸がないところだし、さてどうしようか。


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テーマ:テニスの王子様 - ジャンル:アニメ・コミック

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