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テニスの王子様を振り返る⑬「ありがとテニプリ編」

長かったこのシリーズも、今回で最終回です。


S3、D2の連敗後にS2、D1を連勝して追い上げる青学。
試合の決着は最終戦のS1までもつれ込みます。
ちなみに、青学は地区予選で3戦、都大会で5戦(不戦勝の準決勝含む)、関東大会で4戦、全国大会で4戦の合計16回試合をしているのですが、決着のつかない状態でS1まで回って来たのは今回で4回目。個々のゲームはともかく、学校対学校という点ではあまり競った展開にならない漫画でした。
1回目が関東大会1回戦の対氷帝、2回目が関東大会決勝の立海大附属戦、3回目が全国大会準々決勝の氷帝戦、4度目が今回の全国大会決勝の立海大附属戦……

って、氷帝と立海だけかよ!

確かにこの二校の実力は抜きん出ています。六角や比嘉に跡部や樺地に勝てる選手がいるか、悪魔や皇帝相手だとどうだ、と考えるとこの二校に太刀打ちできるのは他には四天宝寺くらいですね。
不動峰には橘がいますが真田跡部クラスよりはやや下の印象があり、伊武、神尾、石田(鉄)も全国上位レベルのプレイヤーには勝ち目は薄く、残りの3人は全国大会で勝つのは難しいレベルと選手層の薄さも問題です。
亜久津のいない山吹は、不動峰が通常のオーダー(=橘がS1)で、山吹の千石がS2に出てすらS1に回らずに不動峰に負けてしまうという実力差があります。
山吹の千石は、桃城、神尾と中堅レベルのプレイヤーに続けて負けを喫してるのが痛い。

個人的なイメージでは学校ごとの戦力はこんな感じではないかと。
↑強い
立海 青学
氷帝 四天宝寺 名古屋星徳(留学生チーム)
不動峰 比嘉 
山吹 六角 牧ノ藤
聖ルドルフ 緑山 獅子楽 聖イカロス
銀華
↓弱い

さて、残るS1に出るのは立海ではもちろん部長の幸村精市。
青学は主人公の越前リョーマ……なのですが、彼は記憶喪失治療のため、無理矢理テニスコートに立たせてテニスをさせるという荒療治中。
過去対戦したライバル(仮入部前に小手調べした桃城、4月のランキング戦で対戦した海堂と乾、公式戦で戦った伊武、不二裕太、亜久津、日吉、季楽、田仁志、跡部、真田)も召集した成果もあり、記憶を取り戻しつつあるのですが、会場に戻るにはもう少し時間がかかりそう。
そこで遠山金太郎が時間稼ぎのため、幸村に余興として1球勝負を持ちかけます。特に応じる義理のない幸村ですがあっさりと承諾。
遠山金太郎は、この漫画の企画が立ち上がったときに、彼こそ主人公として想定されていたキャラ(ちなみにリョーマはライバルのポジション)。全国大会が始まる前には、許斐先生は彼に主人公をチェンジもしくは越前リョーマとのダブル主人公化を目論んでいた節もあります。
許斐先生にとっては思い入れの強いキャラであろう遠山金太郎。相手は未だプレーの詳細も分からないラスボスですが、どこまで見せ場を作ってくれるのか?

試合途中の描写一切なしで一方的に負けました。

完全に噛ませ犬です。合掌。
そこへようやく主人公が帰還して、全国的に有名なプレイヤーのはずなのに「神の子」という異名が作中初めて出てきた幸村と、「テニスの王子様」という漫画の主人公なのに誰にも「王子様」と呼ばれない(跡部様が「王子様と呼ばれているらしい」などと言ってますけどね…)越前の試合が始まりました。
試合開始早々にCOOLドライブを出すもあっさり返された越前は、『無我の境地』を発動してビックバン、円卓ショット、神隠しと他人の技を次々繰り出しますが「力はあるけど打球が単純すぎる」「ボールは分身などしない…常に一つだよ」「ボールは決して消えたりなどしない」とダメだしされまくり。
思えば無我で人の技を次々使っていくのは越前(と、切原)特有の現象ですが、それで押していけたのは切原が相手のときだけで、真田が相手のときはそれでやっと互角で押し切れないまま体力を浪費、跡部が相手のときは跡部は人真似を素でやって無我といい勝負してましたが氷の世界には無我でも太刀打ちできず、遠山は神隠しもあばれ球も難なく返していました。
無我の境地は技としてはあまり優れたものではないのかもしれません。
それはリョーマも分かっているのか、『百錬自得の極み』に移行。『手塚ゾーン』とのコンボは使えませんが、オーラを集中させる位置を自在に動かすことによって幸村と張り合います。
さらに『才気煥発の極み』を使い幸村を追い詰めますが、幸村のテニスの力によってリョーマは五感が機能しなくなり、勝つどころかまともにテニスをすることも不可能になります。
……文字にするとシュールですね。幸村のテニスの力で五感が働かなくなるって。
でも事実なんだから仕方がない。
どこに打っても返されるイメージが焼きつくことによってテニスすることが辛くなり、体がテニスを続けることを拒否するゆえの現象らしいです。
ならば、それを破れるのは「テニスが楽しい」こと。そして、ひたすらにテニスを楽しむことこそが『天衣無縫の極み』の正体でした。
テニスが楽しいことを思い出したリョーマは同時に『天衣無縫の極み』に覚醒。幸村も食い下がり、越前がボールを二つに割る→幸村が分身して二つとも返し、割れたボールを一つにまとめる→越前がそれをまた割り、コートの両端に返すという攻防を経て最終的には越前の勝利。全国大会は青学の優勝で幕を閉じました。

そして一年後。海堂が新部長となったテニス部には越前の姿はなく、アメリカにの某所に、自分の腕を鼻にかけるテニスプレイヤーに不敵に話しかける日本人の少年が現れましたとさ。

キャラ造形からストーリー運びまで、少年漫画の王道の部分と読者の予想を裏切るサプライズ分が共存して、読んでいて非常に楽しくハラハラする漫画でした。
私の場合、感想を書き始めるようになってから少年漫画からそれていってしまうんじゃないかとか、お約束のみに則っていく陳腐な漫画になってしまうんじゃないかとか、そういうメタ的な心配も加わって読んでいて安心できなかったですね。
後半はテニスプレイヤーがオーラ出すわ分身するわ瞬間移動するわテニスボールで人間吹っ飛ばすわとどんどん人間離れしていきましたが、作者は「トンデモを描いてやろう」とはあまり思っていなかったんじゃないでしょうかね。
ファンブックやジャンプ巻末コメントで多用されたサプライズという単語がありますが、奇をてらって描いたにしては軸が全くぶれていません。登場人物は皆ベストを尽くしていたと思います。
今までやってきたことをどんどん延長、それをさらに延長していった結果があのリアル人間の限界を超えた技の数々なんでしょう。
とにかく8年間、面白い漫画を見せてもらってありがとテニプリ!

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テーマ:テニスの王子様 - ジャンル:アニメ・コミック

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