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テニプリの勝敗は一つの理由に集約される

テニプリの試合には、最初、片方の選手が相手を圧倒し、スコアが4-0、5-0と一方的なスコアになる事が多いですが、他方の選手が突如試合をひっくり返し、最終的なスコアが6-4だの7-6だので終わる展開が目立ちます。

極端なことを言うと、「ある一つの技に対抗できない→試行錯誤やひらめきなどによってその技への対抗策を見出す」という、スポーツ漫画よりはバトル漫画に多い展開が多用されるのが理由です。


例として、桃城と忍足の試合。
桃城は洞察力を研ぎ澄ますことにより、相手の手の内を読みきって忍足を圧倒。
スコアは4-0と、完全に一方的ですが、忍足が心を閉ざし始めた途端状況は一転。
みるみる追いつかれ、その後挽回できずに6-4で敗れています。

「桃城は心を読むから忍足は手も足も出ない」事態を「忍足は心を閉ざして読めなくする」ことによって打開したわけです。
一方的に押されている場合、プレイヤーにも観客にも、そして読者にも「何故負けているのか」が非常に明確なんですね、この漫画。
負けている方には課題があり、その課題を解消することで劣勢を跳ね返せる。
この「何故負けているのかがほぼ一つの原因に集約され、一つの原因を乗り越えられるかに試合の趨勢がかかっている」展開は、全国大会に入ってからより顕著になっています。
課題は試合の初めから提示される事もあれば、中盤もしくは終盤に入って始めて発生するケースもあります。
「ぐねぐね曲がる球にラケットを合わせられない」
「打球が相手の手元に引き寄せられ、倍の威力で返ってくる」
「パワーで自分より勝る相手が、自分の技をコピーしてきた」
「自分が反応できない死角が完全に見抜かれている」
「いくらボールを打ってもネットを越えられない」
「相手が繰り出すギャグにペースを乱されっぱなし」
「パワーのぶつけ合いで潰し合いを狙うも、相手はその威力を無効化できる」
乗り越え方に思わずうなったケースもあれば、「え? そんな理由で解消しちゃっていいの?」というようなケースもありますけどね。
課題自体がスポーツ漫画にあるまじきものばかりだということは気にするな。

「ビックバンにどうしても力負けする」vs「相手のサービスゲームで負けっぱなし」な
越前と田仁志の試合は、互いにサービスゲームをキープして膠着していましたが、
「越前がビックバンを返せるようになる」
「田仁志がビックバン以外でも越前からポイントをとれるようになる」
どちらか一つ発生すれば膠着状態が崩れます。
なので、どちらが課題を先にクリアするか、が勝敗の分かれ目になります。
こうなるといちいちポイントを数えたりする意味がなくなってくるんですね。
越前は「田仁志がバテてビックバンの威力が落ちるのを待つ」という策を練り、自身の体力を温存しながら自分のサービスゲームをキープし続けます。
ちなみにこの試合、越前が無我を会得してから唯一無我を使わなかった試合なんですが、これは田仁志を侮っていたのではなく、この作戦に則るなら無我は身体に負担をかけるのでむしろ使ったら負ける展開なんです。
一方の田仁志の思惑は分かりませんが、行動から見る限り「サービスゲームをキープし続け、越前が自分のサービスゲームでミスをするのを待つ」もしくは「ビックバンでぶっ飛ばし続けて戦意喪失とダウンを狙う」あたりでしょう。
失神させたり大怪我を負わさなくても、足にガタでもくれば越前はラリーでの不利を免れず、結果越前は自分のサービスゲームも落とすようになる。
そんな感じの展開を狙っているようにも見えます。
しかし越前は持ちこたえ、それどころか威力が落ちてきたビックバンに対してもわざとに吹っ飛んで見せることで、田仁志に「田仁志の狙いが失敗しつつあること」「越前の狙いと、それが成功しつつあること」を伏せます。
結果、田仁志は「失敗した作戦の見直し」も「相手の作戦への対応」もできずにビックバンを打ち続けて負けました。

さて、ここで話は全国大会決勝S3、手塚と真田の試合に移ります。
真田の『雷』に追い詰められた手塚が手塚ファントムを繰り出すわけですが、手塚ファントムは打ち続ければ腕が壊れ、一方の真田の『雷』も、使い続ければ足がイカれていく技。
両者がこういう危険な技を常用することで、「手塚の腕が壊れるのが先か、真田の足が壊れるのが先か」が勝敗を決めそうな展開になるわけですが、ここで真田が『雷』を取りやめて『林』を使用。
「手塚の腕が壊れるのが先か、真田の足が壊れるのが先か」という勝負から一方的に降りて、かつ『雷』を温存することで手塚ファントムを打たせ続けます。
この状況は一見すると「手塚の腕が壊れるのが先か、真田の足が壊れるのが先か(ただし真田の足は壊れません)」というインチキみたいな構図に見えます。*1
だからギャラリーから野次が飛ぶんです。
で、真田に『林』を使うことを指示したのは部長の幸村なのですが、彼の空気読めなさは異常です。
越前が無我の境地で他人の技を使い、課題を投げかけても、
「ボールが分身する(ように見える)から返せない」→「ボールは分身などしない」
「ボールが消える(ように見える)から返せない」→「ボールは消えたりなどしない」
「倍返しします」→「打ち返させるところに打たないよ」
課題に対して前提から疑ってかかっている印象があります。
入り口と出口がある迷路のクイズに対して、迷路に入らずに外側を通ってゴールするのが解答じゃないかと真っ先に疑うようなタイプ。
もっとも、手塚も『雷』に対して「返せないから返さなければいい」といって手塚ファントム繰り出しているので幸村だけがどうこうってわけではないですが。
とりあえずCOOLドライブと超ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐をどうやって返したかの解説は欲しいところ。

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*1:実際には、真田が『林』を使い続けることを牽制できる技が手塚の手持ちにないのが悪い。いや悪いってことはないんですが。

テーマ:テニスの王子様 - ジャンル:アニメ・コミック

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